見出し画像

【三陸実習】テーマ①持続可能な漁業

このコースでは、海の資源を守りながら漁業で稼ぐ方法を、大船渡市綾里地区でのフィールドワークを通して考えます。

海から食用魚がいなくなる?


はじめに、綾里六次化プロジェクト・東北食べる通信の阿部正幸さんから、三陸の漁業を取り巻く現状について説明をしていただきました。2048年には、海から食用魚が消えてしまう…。なんとも衝撃的な話題からスタートしました。

「育てる」漁業


オリエンテーションのあと、北日本水産株式会社で養殖の技術指導をしている奥村誠一先生からアワビなどの養殖技術などについて学びました。アワビといえば三陸が誇る高級食材。アワビの生態など、食べる以外の視点からも教えていただきました。初めて知ることばかりで、生徒は熱心にメモをしながら話を聞いています。

実際に養殖施設を見学しました。ここでは、海水を水槽に引き上げ、水槽で養殖する「陸上養殖」という手法でアワビを育てています。なんと200を超える水槽があるそうです。

 水槽ごとにアワビの大きさが違います。食べられる大きさまで育てるものもあれば、ある程度大きくなったら海へ戻すものもあります。ここで養殖されるアワビの貝は、食べている餌の関係で綺麗な緑色をしています。「三陸翡翠あわび」としてブランド化されています。

海の恵みに感動!

昼食を終え、午後はさまざまな漁業についてお話を伺います。定置網漁法や養殖漁業、磯で海産物を収穫することなど、それぞれの漁法の良さや課題について学びました。また、海の資源を守るための取り組みとして漁獲制限があることや、最近の漁業関連のニュースを教えていただきました。漁師さんへの質問タイムに備え、生徒は真剣に聞いています。
そしてこの日はウニの口開けの日。なんと、とれたてのウニをごちそうになりました!「これまで食べたどのウニよりも美味しい!」と生徒は感動していました。

海で働く方へ質問タイム


漁港から戻ったら質疑応答の時間です。阿部さんと綾里で漁業を営む大平さんに、各グループからの質問に答えていただきました。
「漁業を始めるためにいくらかかる?」「漁師はどのくらい儲かっている?」「内陸に住んでいる自分たちが持続可能な漁業のためにできることは?」など、事前に考えてきた質問や、実際に見学をして生まれた疑問をどんどん聞いていきます。また、「こうすれば海の資源は減らないのでは?」といった提案も生徒からあがりました。どのグループの話も盛り上がっています。

阿部さん、奥村先生、大平さん、綾里漁協のみなさん、本当にありがとうございました!